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2015-09-04 08:28:37

湫、そして大井


 


 


前回、余談として「湫(くて)」という地名について書いた。


氵に秋。現代では「久手」。


渇水期の秋に水が多い、すなわち水草などが生える低湿地から転じて水が豊かなところ、という意味になるらしい。


 


 


私自身が愛知県長久手市の配達担当だった時、老年のお客様より「長久手グリーンロードを作る時、あちこちから水が湧き出て難儀していた」とか「地下鉄東山線が一社以東が地上に出ているのは、地下水脈にあたって掘れなかったからなんだよ」と、愛知県名古屋市東部丘陵地帯の地名の由来と、その歴史を教えていただいた。


 


当然のごとく、このうんちくを「どうや!」と言わんばかり、いろいろなところで披露させていただいている。


 


 


 


 


さて、本題。


アクアセレクトの採水地は、宮川村(現在大台町に編成)の「大井(おおい)」という字だ。


集落の東に大きな井戸があり、一年中水が枯れない。その代わり溝渠を設けないと田畑が水浸しになり作物が育たなく難儀した、という土地だ。


 


 


旧宮川村、現大台町に住む人びとの間でも「大井の湧き水は宮川村で一番美味しい」という言い伝えがある。実際の美味さから宮川村のさらに奥の大杉谷の地域の方も汲みに来ていた、という。


 


もちろん現代においてもそれは続いている。


 


 


 


この地にボトリング工場を建設した決め手は、この地名とそして人びとの言い伝えだった、と村の人びとは言う。


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やはりその土地の、昔ながらの地名というのは大事。


 


 


大切にしていきたい。